入所してから
「がんばるから」という言葉を最後に別れて、泣かないはずがない。
だけど、さっきまでは入所を
心待ちにしていて、きっと清々しい毎日に
きっとなるだろうと思っていた。
「普通の生活」が当たり前にできることを
本当に望んでいたし、
そんな生活はきっと経験したことがないから
どんなに素晴らしいことだろうと
明日からがキラキラしていたのに。
ぜんぜん違っていた。
家に着いたら、まだ長男のいた形跡があって
散らかしたミニカーや雑誌
リュックを入れていたケース
洗濯から乾いた服
その一つ一つが愛おしい。
もう、返事を何度もしなくていいし
トイレを流すのも気にしなくていい。
座ってご飯も食べられる。
騒音もないし、何の気遣いもいらない。
なのに辛い。
涙が止まらない。
過度に緊張してきた神経が
急激に解放されて、だるさが押し寄せてくる。
心も身体も軽くならない。
こんな精神状態になるとは
まったく思っていなかったし
頭痛が3日も続いてしまった。